
食物の油分って健康に良くないイメージがありますが、油の中には脂質異常症の予防や動脈硬化の予防などに効果がある不飽和脂肪酸というものもあります。
そんな不飽和脂肪酸の中でもサプリメントとして有名なのが、DHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(イコサペンタエン酸)です。
どちらも、あん肝、マグロ脂身、ウナギ、サバ、イワシ、サケ、ブリ、サンマ、アユなど魚に多く含まれています。
食物からの摂取が必要な「必須脂肪酸」に属していますが、食事では十分な量が摂取できないので、サプリメントで補うのがおすすめです。
◆それぞれの脂肪酸の効果って?
DHA(ドコサヘキサエン酸):血液中の中性脂肪や悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす/脳・神経組織の機能に関与する/血小板の凝集を抑制する/血圧を下げる/アラキドン酸の作用を抑制する
EPA(イコサペンタエン酸):血液中の中性脂肪や悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす/血小板の凝集を抑制する/血栓を溶解する/血圧を下げる/アラキドン酸の作用を抑制する
どちらも似通った効果があって、サプリメントでは2種類とも入っているものがほとんどです。
※多くの製品が販売されていますが、効果があると認められた医薬品・特定保健用食品・機能性表示食品のいずれかの表示がある製品をおすすめします。
◆脂質異常症予防・10のポイント(食事・運動・生活)
①コレステロールと飽和脂肪酸を多く含む肉の脂身・レバー・鶏皮・乳製品の摂取を控えめにする
②卵は摂り過ぎないように注意する(オムライスのように卵を多く使う料理は1日1回に)
③トランス脂肪酸を含む食品の摂取を控える(トランス脂肪酸=マーガリン、バター、チーズ、パン、牛肉、スナック菓子、洋菓子、揚げ物などに少量含まれる有害な脂肪酸)
④不飽和脂肪酸のDHA・EPAを多く摂る
⑤食物繊維を多く摂る:野菜・いも類、きのこ類、海藻類、果物類、玄米など
⑥食べ過ぎず、バランスよく1日3食を摂る(標準体重維持を目標に)/就寝前2時間は何も食べない
⑦塩分・糖分を控えて薄味にする/アルコールも控えめにする
⑧運動療法:息が少し切れる程度の有酸素運動を1日30分以上、できれば毎日続ける(ジョギング、軽い水泳、通勤で歩く、エアロビ、ステップ運動など)
⑨睡眠を十分に取る/ストレスをためない/定期的に健康診断を受ける
⑩禁煙をする(喫煙が活性酸素を発生させて、LDLコレステロールを酸化させるため)